661.jpgアメイロアリNylanderia flavipes。静岡にて。

日本中、ちょっと湿気た森であれば絶対にいる、超弩級の普通種。生息密度は極めて濃い。しばしば優占種となる様相を呈する。
それなのに、信じがたいまでに好蟻性生物が共生しない。実に使えないアリである。この10年近くというもの、全国で数百以上のコレの巣を暴いたが、ハガヤスデとトビムシ以外のものが出た試しがない。南方の島嶼域に住む近縁の別種の巣には、特異的に寄生するアリヅカムシがいるのだが。攻撃性が著しく高い訳でもなく、遭遇頻度の高さ、コロニー規模の大きさからみても寄主として利用するには不足ないアリ種なのに、ここまで好蟻性生物相が不毛なアリも珍しいと思う。

日本ではこのほかアミメアリも、その凡種程度やコロニー規模のバカでかさの割に居候がまったく採れない。アリヅカコオロギが、周囲に適切な寄主アリ種がいない時に限り、一時的に仕方なく利用する程度である。超巨大なコロニーを形成する沖縄のアシジロヒラフシアリの巣にも、不気味なほど何もいない。
コロニー規模さえ巨大なら、どんなアリ種でも居候に取り付かれやすい訳ではないことが、よく分かる。

帰ってから写真をよく見たら、アリの足下にカマアシムシが亡霊の如く写り込んでいるのに気付いた。原尾目は、今まできちんと生きた姿を見たことがない昆虫(ではないが・・)の目だったので、現地でちゃんと見られなかったのが非常に悔しい。好蟻性カマアシムシは知られていないし、少なくとも日本にはいないと思う。

トラックバック

http://sangetuki.blog.fc2.com/tb.php/995-4074e861

コメントの投稿

管理者にだけ表示を許可する