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聖なる山の玄関口に掲げられた、解説の看板。

この山の名前には、もともと付いていなかった聖なる文字「英」が後付けされている。その背景には、ある重要な史実が関係しているのだが、その核心部分が書かれた箇所がピンポイントで壊れてしまい、飛んでいる。
まるで、重要な部分が虫に食われて無くなっている古文書や宝の地図に相通じる雰囲気があって、俺の中ではポイントが高い。

2902.jpg古い時代に掲げられた、聖なる山で出来るレジャー一覧の看板。

スキーとあるが、昨今スキーが出来るほどの積雪などあの山にあるんだろうか。

2894.jpg天狗様が住むという、聖なる山への玄関口。

かつて数多の昆虫が新種記載されたという、九州では有名な山がある。今では増えすぎたシカによって荒らし尽くされており、ひどい有様ではあるのだが、それでも噛めば味はいくらでも染み出てくる。
この3年あまり、言うほど足を運ぶ機会はなかった。それでも、昨年度は意識して通い、お陰でかなり重要な発見をいくつか成すことが出来た。

2893.jpgカザアナギセルNeophaedusa spelaeonis

九州のきわめて限られた洞窟にのみ生息する陸貝で、日光の差し込まない深部にしか生息しない。生息地は観光地化などの影響で乾燥化が進み、近年個体数が激減している。さらに、貝殻コレクターが相当数を洞窟から持ち出しているらしく、かつて多産したという産地を訪れても全く姿が見つからない。生死を問わず採っていくので、死殻すら地面に落ちていない有様。
虫もものによってはそうだが、こういう特殊な環境に依存して分布域の狭い陸貝の類は、産卵数も多いはずはないので、一度にまとまった数を採られると一発で絶滅に瀕する恐れがある。九州には他にイシカワギセルとケショウギセルが洞窟性陸貝として知られるが、どれも同じような理由で存亡の危機に立っている。古い文献を見ると、「どこどこの洞窟では数多く、一度に30-40匹採ることが出来た」などと書いてあるが、それが原因でいなくなったんじゃねーのか、と思ってしまう。

写真は、狭い洞窟を1時間ほど眼を皿のようにして這いずり回り、やっと1個だけ見つけた死殻。死んでいるので持ち帰っても個体群存続には何ら影響しないのだが、何となく持ち帰るのが忍びなく、置いてきた。

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球磨川はいつも翡翠色をたたえている。どうしてこの川はこんな美しい色になるんだろうか。