3383.jpgニッポンヒゲナガハナバチTetralonia nipponensis。茨城にて。

サラサドウダンに多くの個体が来る。サラサドウダンは蜜の糖度がかなり高いらしい。

3374.jpgヒメハラナガツチバチCampsomeriella annulata。茨城にて。

地面にドリルの如く潜行して、コガネムシの幼虫を攻撃する。

3362.jpgクロヤマアリFormica japonica。茨城にて。

冬眠から明け、巣の拡張工事中。考えると、毎年この時期しかクロヤマアリを撮っていない。

3353.jpgトビイロシワアリTetramorium tsushimae。茨城にて。

トビシワは今時期、巣内に高率で丸っこくて脚の短い緑がかったアブラムシをかくまっている。恐らく、ハルカワネアブラムシParacletus cimiciformisと思われる。このアブラムシ、昔から日本中どこでもトビシワの巣を暴くとよく姿を見かけてきた。俺はこれまで別段注目していなかったのだが、近年このアブラムシがとんでもない大立ち回りを演じていることが明かされた。
このアブラムシには、同種なのに外見の異なる2タイプの個体が出現し、どちらもトビイロシワアリの巣に住む。片方は丸っこい体型をしており、地中で雑草の根に取り付いて汁を吸いつつ、アリに保護される。ところが、もう片方はやや光沢があって半つぶれの饅頭みたいな姿の奴で、これは植物の汁を吸わない。なんと、トビシワの幼虫に取り付いて吸血するという肉食性を示すのだ。こいつは体からアリのそれに似たプロファイルの体表成分まで出しており、化学的にアリに擬態して己の存在と悪事がバレないようにしているという。

一般にアブラムシという虫は、甘露を介してアリと関わりを持つことでよく知られている。しかし、世の中に知られるアブラムシ類の9割方は、特定種のアリに面倒を見てもらうことが生存に必須ではなく、また場合によってはアリの保護がなくても生存可能なものもいることから、好蟻性昆虫として見なさないのが普通だ。「アリの巣の生きもの図鑑」でも、しいて言えばアリとの関係が密接なクチナガオオアブラムシ属以外、アブラムシは載せなかった。大概種のアブラムシに見られる程度のアリとの関わり方まで好蟻性と呼んでしまうと、世の中にいる殆どの陸上生物を好蟻性呼ばわりしなければならなくなってしまうだろうから。
そんな中ハルカワネアブラムシは、その生態的・生理的な特徴を鑑みればれっきとした好蟻性アブラムシと呼んで差し支えないだろう。

このアブラムシがアリの巣内で幼虫から吸血するさまを、どうにかうまく撮影できないかと考えているのだが、今のところ妙案が浮かばない。

Salazar, A., Fürstenau, B., Quero, C., Pérez-Hidalgo, N., Carazo, P., Font, E., & Martínez-Torres, D. (2015). Aggressive mimicry coexists with mutualism in an aphid. Proceedings of the National Academy of Sciences, 112(4), 1101-1106.

3355.jpgトビイロケアリLasius japonicus。茨城にて。

気づいたら、もうアリが表を出歩く季節。