3069.jpgタンボコオロギModicogryllus siamensis。茨城にて。

水田に生息し、初夏から鳴きだす気の早いコオロギで、暖かい地方ほど多い。ジッジッジッ・・・と、あまり美声とは言い難い声で鳴く。何となく、同じ時期に同じく水田で合唱するアマガエルの声に似た感じがする。
このコオロギの声は、静かな場所で聞けば全然アマガエルの声とは似ても似つかない。しかし、あまり注意関心を向けていない耳で聞いた時、アマガエルの声に混ざっている「G」とか「Z」みたいな感じの音が、このコオロギの声に混ざっているそれと非常に似通って聞こえるのだ。

寒冷な長野県の、特に松本地方にはかつてほとんど分布していなかったらしいが、2000年以後急速に広まって普通種になったという。大学時代、カエルを見に夜の水田に出かけた時にはお馴染みの虫だった。そういえば、信州のクソ田舎にいた頃、地元の自然愛好家の一人が「タンボコオロギはアマガエルに、声で擬態しているんだ!」と言い張っていたのを思い出した。
発想としては面白いが、それはない。コオロギが、自分の天敵であるカエルを手元に呼び寄せてどうするんだ。似てさえいれば、何でもかんでも擬態ではない。

寺ホーマー

3040.jpgヤマトゴキブリPeriplaneta japonica。茨城にて。

夏の雑木林では常連。よく木に糖蜜を塗るとカブトクワガタが来るというが、今までそれをやってガとゴキとアリ以外のものが来た試しがない。

3024.jpgナナフシBaculum irregulariterdentatum。茨城にて。

3025.jpg改めて見ると、このナナフシというのは身の回りにいる昆虫としては恐ろしく巨大なものなのだと、しみじみ思う。

3022.jpgイボバッタTrilophidia japonica。茨城にて。

日当たりよい荒れ地に普通。止まると背景に完全にとけ込んでしまい、どこにいるか分からなくなる。しかし、人が寄るとすぐ飛ぶので、わりあい見失うことは少ない。
イボバッタの名の由来は、背中(胸部背面)にある2個の小さい突起をイボに見立ててのことらしい。なんでそんな分かりにくい特徴に基づいて名前をつけちまったのか。イシコロバッタとかマギレバッタとか、他にいかようにも相応しい名前があるだろうに。

2986.jpg洞窟で見たスレンダーなカマドウマ。おそらくイシカワカマドウマだろう。高知にて。

西日本の洞窟には、普通に地表で見るものよりも明瞭に体格が華奢で、かつ突出部が長めのカマドウマが大量に生息しており、かつてホラズミウマと呼ばれていた。しかし近年、そのホラズミウマと呼ばれていたものが地域固有性のそこそこ高い複数種からなっていたことがわかり、分類学的な整理がなされた。
今やホラズミウマという名の生物はおらず、地域によりイシカワカマドウマやキュウシュウカマドウマなどの名が与えられているようだ。でも、聞いたら誰でも洞窟の生物であると推測出来るホラズミウマの名をなくしてしまったのは、悪手に思える。

なお、洞窟に好んで生息はするものの、彼らにとって洞窟での生活は必ずしも生存に必須ではない。